発達障がいのある小学生:お着替えを嫌がる時の対応のコツ【触覚過敏対応も】

発達障がいの子が直面する、生活環境上の問題の一つに「お着替え」があります。今回は、発達障がいのある子が着替えの場面で困難に感じた瞬間と、その対応方法の一部をご紹介します。

先に申し上げたいのは、これらの方法は「すべての子に等しく効果的」ということではありません。人それぞれ個性特性があるように、その子に合ったアプローチで対応することが大切です。この項目の中で、お子様に合う対応があれば幸いです。

目次

お着替えが困難・嫌がる子への対応案

タグを嫌がる場合は外す・インナーは裏返す

大人でも襟元や腰のタグがチクチクするとイライラしたり、かゆくなったりしますね。子どもがタグを嫌がることも多いので、対応可能な範囲で外してみましょう。肌着などインターのタグが不快な場合は、タグが表面に露出するよう裏返しに着ると良いです。関連して、縫い目の粗いところが不快な場合もありますので、その際は内側に充て布をして柔らかい接触面に直してみても良いでしょう。

襟のある服・帽子など嫌がるものは少しずつ慣れさせてゆく

お着替えが困難な場合のなかでも、触覚過敏のある子は特に強い拒否を示します。襟のある服や帽子、長そで長ズボンなど特定のものを嫌がるケースは、いきなり毎日接したり、ある日急に提示するのではなく、段階的に慣れやすくさせた方が馴染みやすいです。帽子は頭に付ける紙細工や、女の子はティアラ風のおもちゃなどから始めても良いでしょう。長そで長ズボンも、できるだけ肌に馴染み伸縮性のある素材の方が着せやすく、また受け入れられやすいです。

制服などは「パイロットさんも着てるんだよ」など親近感を

一部の幼稚園や小学校では制服があり、また制服がなくとも体操服が決まっていることが大半です。制服・体操服の着用は個人の興味に応じて変更できるものではなく、社会のなかで生きるために必要な一部分とされています。極端に嫌がる場合は個別にしっかり向き合い、検討してゆく必要がありますが、「私服の方がいい!」と少しダダを捏ねる段階であれば、「制服はパイロットさんも着てるよね」「テレビアニメのキャラも、学校で体操服着て運動してたね」など、その子の好きなものを持ち出しながら楽しそうに話してみるのも一つの手です。

マッチングテープや絵によって「前後左右」を明瞭化させる

その子が着る気になったとしても、前後左右がわからない状態だと、「着方がわからない。僕は着替えができない」と思ってしまい、着替えに対し消極的になってしまいます。上履きの中敷きに、左右合わせると一つの絵になるものを入れたり、洋服にも目印を付けるなどすると、子どもも理解しやすくなります。

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鏡に映して、自分の姿を確認させる

着替えてるときは、自分の姿は見えません。大人でも、後ろファスナーを上げる際は鏡を見る方もいるのではないでしょうか?着替える場所を鏡の前に決めたり、あるいはわからなくなったら鏡を見て、どこに違和感があるのか自覚できるようにすると良い場合があります。

きちんと着た時に写真を撮り、それを見本として扱う

きちんと着れた時にたくさんほめながら、写真を撮っておきましょう。それを現像しておき、「こういう風に着るんだよ」という見本にすると便利です。言葉で完成を伝えるのはとても難しいことなので、写真があればとてもわかりやすくなります。

着る順番と一致するように服を重ねておく

冬季など重ね着が必要となる場合は、順番がわからなくなってしまう場合があります。混乱させてしまう前に、親や保育者が準備の際に「着る順番の1番目が1番上に来るように」重ねて服を用意します。そのことは子どもにも伝えておき、「上から順番に着てね」と理解をしてもらいます。

遊び感覚でボタンを嵌める練習をする

自らの衣類やパジャマについているボタンを、いきなり留めることは結構難しいのです。そのため、事前にボタンとボタンホールがセットになった手作り遊具や市販遊具を用いて、「ボタンは穴に通して留めるもの」という用途を理解させておくと良いでしょう。ボタンに慣れたころにシャツを着せ、一緒に楽しみながら嵌めていきます。

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きちんと着ることがかっこいいということを伝える

自分で服を着られた時、補助付きでも大半を自分で行なえた場合、ボタンを始めて留められた場合など、お着替えでは「具体的褒めポイント」がたくさんあります。そのなかでも、きちんと着ることが「かっこいいこと」ということは、繰返し伝えると良いでしょう。ゆるく着ても、きちんと着ても親の姿勢が同じであれば、ゆるく着る方が楽なのです。その癖が付く前に、もし「きちんと着ることを納得できる」タイプの子であれば、今後のためにも正しい着方を指導しましょう。

無理強いはせず、軽く声をかける

お着替えの困難さは、手助けする親ではなく当事者である子どもこそ抱えています。嫌なことを毎日しなければならないストレスは、とても強いものでしょう。そのため、お子さんの状況によっては決して無理強いをせず、軽い声掛けで済ませましょう。気持ちを切り替えるタイミングが合わなかったり、その子なりに強い抵抗を抱えている場合があります。優しく軽い語り掛けを続けましょう。

その子の特性に合わせて対応を

発達障がい:着替えが困難

いかがでしたか?冒頭にも記載いたしましたが、これらの対処法はあくまでも「ほかの子がうまくいった一例」にすぎません。お着替えのストレス・対応可能ポイントはそれぞれの子によって異なります。色々な対応をしてみて、ご自身のお子様に合ったアプローチをおこなっていきましょう。

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